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大福豆は種皮だけでなく、へその部分までが真っ白な腎臓形の美しいいんげんまめで、読み方は「だいふくまめ」ではなく「おおふくまめ」です。具体的な品種としては「改良早生大福」、「洞爺大福」などがあり、「大福豆」はこれらを総称した流通上の銘柄名です(現在、栽培されている品種のほとんどは「洞爺大福」です。)。 西日本では、斗六豆(とうろくまめ)、十六寸豆(とろくすんまめ)などと呼ばれることもあります。これは豆を長径方向に10粒並べると、ちょうど6寸(18.2cm)になるからだといわれています。また、蔓性で支柱が必要など栽培に手間がかかり、価格も高めなので、北海道では、虎豆、白花豆などとともに、高級菜豆(こうきゅうさいとう)と呼ばれています(注:菜豆=いんげんまめ)。さらに、手亡、白金時豆など表皮の白いその他のいんげんまめの品種・銘柄とともに、「白いんげんまめ」と総称されることがあります。 なお、姿・形が似ている白花豆と混同されることがありますが、白花豆はいんげんまめではなく、べにばないんげんという別種の豆で、扁平な大福豆と比べると厚みがあり、豆粒自体もかなり大きいので容易に区別できます。 大福豆は、大粒・白色で見栄えが良い上、食味も良いという特徴を活かし、甘納豆、煮豆、和菓子などの原料及び家庭用として使われます。とりわけ、甘納豆の需要が多く、全体の4割程度を占めています。家庭用としては正月の豆きんとんなどに使われ、この食習慣は九州、中京、関西地方で根強いものがあります。