本文へスキップします。
山口県では、下関市、長門市、山口市等であずきの栽培がみられます。栽培面積は70ha程度と大きくありませんが、県の「雑穀工芸作物耕種基準」に夏型、秋型両タイプの作型が掲載されているので、その栽培スケジュール、栽培作業工程等をご紹介します。
山口県のあずきの栽培暦 注:上記の耕種基準では開花期、収穫期が明示されていないため、一般的な例から類推して補足した。
排水良好なほ場を選びます。たい肥(0.8t/10a)、石灰(80kg/10a)を全面散布した後、できる限り深耕し、よく砕土して均平化してから、畦幅60cmの平畦を設け、深さ5~6cmに作条します。
10a当たり施肥量は次のとおりで、すべて基肥として施用します。できるだけ側条施用としますが、播溝に施用する場合は、1~2cmの深さに間土(まつち=種子が直接肥料に触れないよう、播種前に予め肥料の上に土を被せること。)を行います。
種子は、篩選、唐箕選、水選により、不良種子を除去しておきます。播種適期及び栽植様式は、作型ごとに次のとおりです。
出芽後、第2葉期までに間引きを行い、1株2本仕立てとします。中耕・除草は適宜実施し、土寄せ作業は次のとおり2回行います。
褐変した熟莢から、順次、手摘みにより収穫し、シートに広げて陽干しにします。手摘み収穫した莢が総莢数の80%に達したら、株ごと抜き取って島立てし、莢が熟すのを待ちます。手摘みした莢及び収穫株は、脱穀機で脱粒し、子実を十分乾燥させ、篩、唐箕で調製します。
(本稿は、「やまぐち農林水産ネット(山口県農林業情報システム)」の「技術・経営情報-技術情報」に掲載されている「雑穀工芸作物耕種基準」等を参考にして作成しました。なお、当該基準は試験研究用に作成した基準であり、一般栽培ではほ場条件等に応じて管理するよう注意書きが付されています。)