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長野県では、あずき栽培は主に長野地域、伊那地域、北信地域などで行われています。平成の始め頃800~900ha程度あった栽培面積は、最近では約230haにまで減少し、全国にしめる面積シェアは0.7%ですが、中部地方では新潟県と並んでまとまったあずき栽培面積がある県といえます。長野県におけるあずきの栽培スケジュール、栽培作業工程等は、以下のとおりです。
長野県のあずきの栽培暦
堆肥を1t/10a程度、苦土石灰を60kg/10a程度投入します。肥料は、全量を基肥として耕起前に施用します。標準的な施肥量はおよそ次のとおりです。
注:BB大豆専用肥料(6-24-12)を20kg/10a施用した場合の成分量。野菜栽培後のほ場の場合は、窒素肥料を施用しない。
長野県では、長野県農業試験場が「在来中納言」から系統淘汰した「中納言」が奨励品種に指定されていますが、実際には晩生品種であるためあまり用いられず、ほとんどの場合、地域ごとの在来品種が栽培されているようです。
長野県におけるあずきの標準的な播種期は、標高の低い地域では6月上旬頃、標高の高い地域では6月中旬頃です。多くみられる栽植様式は、およそ次のとおりです。
中耕・培土は、7月中旬に第1回目、開花前の8月上旬に第2回目を行います。
8月下旬頃に開花期を迎えます。
防除対象とされている主要害虫とその防除時期は、次のとおりです。
10月上旬~中下旬頃に成熟期を迎えます。収穫方法は、「刈取り」、「抜取り」、「莢取り」の3方法がありますが、大部分は「刈取り」によっています。刈り取った株は大束に結束して軒下、納屋等に収納し、自然乾燥させます。乾燥したあずきは、脱穀機で脱粒します。
(本稿は、「府県産雑豆の生産流通実態報告書(第1年次報告)」(平成4年6月、農産調査会))等を参考にして作成しました。)