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あずきの栽培方法 ― 栃木

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栃木県

栃木県のあずきの栽培面積は、10~20年前には1,000~2,,000ha程度ありましたが、その後減少し、最近では230ha程度で、全国に占める面積シェアは約0.7%です。それでも関東地方では最も大きなあずき産地です。栽培は県南部の栃木地区や県北部の那須地区を中心に行われています。栃木県の産地におけるあずきの栽培スケジュール、栽培作業工程等は、以下のとおりです。

栽培スケジュール概要

栃木県のあずきの栽培暦 栃木県のあずきの栽培暦-秋型(栃木県)

施肥

適正な土壌PHは6.0~6.5で、苦土炭カルを80kg程度を施用します。標準的な施肥量は次のとおりで、全量を基肥として施用します。なお、堆肥を施用した場合は、基肥の施肥量を減じます。

栃木県のあずきの標準的な施肥量(10a当たり成分量)
  N(窒素) P(燐酸) K(カリ)
標準施肥量 2.0kg 8.0kg 8.0kg
オガクズ牛ふん堆肥1,000kgを施用した場合(上記からの削減量)  -0.7kg -4.0kg -8.2kg

品種

栃木県のあずきの品種は、実需者からの要望や販売面での有利性等から、普通あずきから大納言あずきに移行し、栽培されているあずきの大部分は大納言系統の品種です。

播種

播種適期は7月上中旬で、標準的な栽植様式は次のとおりです。

栃木県のあずきの標準的な栽植様式
畦幅 株間 1株当たり本数 栽植密度/10a
60cm
20~30cm 1本立て(2粒播きし、7月下旬頃に間引き) 5,600~8,300株

 

中耕・培土

播種後3週間目頃に中耕・培土を行います。

開花

8月下旬~9月上旬に開花期を迎えます

害虫防除

アズキノメイガ、コガネムシ、ハスモンヨトウ等のな次のような害虫を防除するため、開花期を中心として8月~10月に農薬散布を行います。

収穫

収穫時期は、10月下旬~11月中旬です。収穫方法は手刈りによる刈取りが主流のようです。自然乾燥後、脱粒機で脱粒を行います。

(本稿は、「栃木県農作物製基準-環境と調和のとれた土づくり・施肥設計の手引き-」(栃木県、平成18年1月)、「府県産雑豆生産流通実態調査報告書(第3年次報告)」(農産調査会、平成6年6月)などを参考にして作成しました。)