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健康づくりと豆
1 豆類摂取量の現状と目標
−1日当たり豆類摂取量は目標より37gも不足−

  厚生労働省では、生活習慣の改善により国民一人ひとりの健康を実現するため、健康に関係するすべての機関・団体とともに、平成12年から「21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21)」を推進しています。この「健康日本21」では、2010年度を目途とした各種の具体的目標を掲げていますが、栄養・食生活の分野では、カルシウムに富む食品の摂取量の増加を図るための指標として、豆類(大豆及びその他の豆、加工品を含む。)の1日当たり平均摂取量を成人1日当たり100g以上と設定しています。
 しかし、国民栄養調査による平成14年の1日当たり豆類摂取量は、63gと「健康日本21」の目標値を大きく下回っているばかりか、運動開始時の現状値76gより減少しているという憂慮すべき状況にあり、豆類を食べることの意義や重要性を再認識していただくことが重要です。
豆摂取量の目標値と最近の実績値

2 栄養成分摂取の現状と目標
−不足するカルシウム、カリウム、食物繊維は豆類で効率的に摂取−

  厚生労働省では、エネルギー・栄養素欠乏症、過剰摂取による健康障害、生活習慣病の予防等を目的として、定期的にエネルギー及び各栄養素の摂取量の基準を策定・公表しており、平成17年度からの5年間は、平成16年11月に公表された「日本人の食事摂取基準(2005版)」が適用されています。
 この基準では、生活習慣病を予防するために摂取量を増やすべき4つの栄養素(カルシウム、カリウム、食物繊維、n―3系脂肪酸)について、当面の目標とすべき摂取量を「目標量」として定めています。このうち、豆類から効率的に摂取することができるカルシウム、カリウム及び食物繊維について、最近の摂取状況を見てみると、いずれも目標量より10〜20%程度不足しています。
 このため、生活習慣病を予防し、健康で豊かな食生活を送るためにも、不足する栄養素を効率的に摂取できる健康食材としての豆類を、もっと日常の暮らしに取り入れることをお薦めします。
カルシウムの目標量と摂取量 
カリウムの目標量と摂取量
食物繊維の目標量と摂取量
注 1 摂取量は、「平成14年国民栄養調査」による50〜59歳の値
   2 目標値は、「日本人の食事摂取基準2005」の50歳〜69歳の値

3 学校給食における豆類・豆製品の位置付け
−豆を食べる食習慣の形成が重要−

  学校給食の献立は、文部科学省から示されている児童生徒等の1人1回当たりの平均的な栄養所要量の基準と給食に用いる食品の種類・量の目安となる標準食品構成表をもとに、学校栄養士が立案・作成しています。
現在、使用されている基準等は平成15年5月に改訂されたものですが、この改訂に当たっては、平均栄養所要量の基準において、生活習慣病の若年化など児童生徒の健康問題を考慮して食物繊維の摂取量が新たに基準値として位置付けられるとともに、マグネシウム及び亜鉛の摂取量についても、新たに目標値として位置付けられました。これらはいずれも、豆類の豊富に含まれる栄養素です。
 また、食品の構成については、従来、学校給食における豆類の摂取は、豆腐等の豆製品を中心としたものであったため、植物性たんぱく質の豊富な豆の摂取等についても配慮するとの方針が示され、標準食品構成表においても豆類と豆製品類が区分され、それぞれの摂取目標量が示されました。これには、植物性たんぱく質の摂取という目的に加え、日常生活において、鉄及び食物繊維の供給源として豆を食べる食習慣を形成するとの意味合いもあるとのことです。
学校給食の標準食品構成表(1人1回当たり摂取量の目標)
(単位:g)
区分 幼児の場合 児童の場合 生徒の場合
6歳〜7歳 8歳〜9歳 10歳〜11歳 12歳〜14歳
豆  類 5 5 6 6 6
豆製品類 15 15 20 21 22
注:1か月間の摂取目標量を、1回当たりの数値に換算したものである。
 当協会が、この基準等の改訂に関連して、全国の学校栄養士を対象に実施したアンケート調査では、「これによって給食で豆料理を出す機会が増えると思う」との回答が約8割を占め、学校給食における豆料理の提供機会の増加に関し、非常に積極的な意向を持っていることが分かりました。 
 しかし、学校給食では、これまで豆類そのものを扱った経験は必ずしも多いとはいえず、豆料理を給食の献立にどのように盛り込んでいくかは、今後の重要な課題といえます。また、先生の悩みの一つとして「豆料理を残す子供が多い」ことがあげられており、「家庭で食べていない」ことがその一因とになっていると言われています。
 豆料理を学校給食任せにせず、家庭でも積極的に取り上げていくことは、豆を食べる健康的な食習慣の幼少期からの形成に役立つとともに、家族揃って「食と健康」を考える良い機会にもなるのではないでしょうか。

4 豆を食べる理由
−豆は栄養・健康効果を意識して食べている人が多い−

当協会が三大都市圏の主婦層を対象に実施した調査結果によると、家庭で豆料理を作る理由として、「おいしい」、「豆料理が好き」など嗜好に関する事項と並んで、「栄養が豊富」、「健康・美容に良い」、「食物繊維が豊富」など栄養や健康・美容効果に関する事項をあげる人が多くみられます。また、外食や素材・惣菜製品の購入も含め以前より豆料理に接する回数が増えた人に対し、その理由を聞いてみると、栄養面と健康効果は主な理由の一つとなっています。
 さらに、当協会が実施したインターネット調査では、豆料理を食べる機会が多い層ほど、豆の栄養・健康面での特徴を知っている人の割合が高いという傾向があり、特にビタミン、ミネラル等に関する知識で顕著な差が見られます。
 これらの結果から、豆類は栄養・健康効果を意識して食べている人が多いということができます。豆類の持つ栄養・健康面での優れた特徴をより多くの人に知っていただくことにより、豆類を通じた健康づくりの輪が広がっていくことを期待しています。
豆の栄養・健康性に関する特徴の認識割合(摂食頻度の階層別)
注:よく食べる層は豆料理(和菓子。甘納豆を除く。)の摂食頻度が「ほぼ毎日」及び「週に2〜3回程度」の人、中間層は「週に1回程度」及び「月に2〜3回程度」の人、あまり食べない層は「月に1回程度」及び「それ以下」の人(まったく食べない人は含まない。)
 
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